UEプロジェクト一式を共有する際にプロジェクト名以下のフォルダを全て渡してしまうと中間ファイルなども多く含まれた状態で渡すことになってしまうので、確認したいファイル以外も含まれていたり、必要以上に重いファイルを渡すことになってしまうこともあるかと思います。
今回はプロジェクトの起動、実行に必要なファイル以外を不要なファイルとし、必要最低限のフォルダ構成を説明していきます。
(場合によっては中間ファイルなども必要なケースもあるかと思います。)
以下のようなフォルダ構成の C++ プロジェクトを作りました。
1つ1つ説明していきます。
フォルダ / ファイル名 | 説明 |
---|---|
.vs | Visual Studio Solution の一時ファイルです。 開いたファイルやソリューションエクスプローラーの状態などが保存されています。 |
Binaries | コンパイル時に生成されたプラットフォームごとのDLLファイルなどが含まれます。 |
Config | プロジェクトの設定ファイルです。 Project Settings などの情報も ini ファイルとして保存されています。 |
Content | プロジェクトのアセットが含まれます。 |
DerivedDataCache | アセットのロード時に生成されるキャッシュ情報が保存されています。 一度生成すると二回目以降のロード時にここに保存されている情報が使われるので一回目よりもロードが早くなります。 |
Intermediate | ビルド時などに生成される一時ファイル全般が含まれます。 |
Saved | ログファイルやエディターの設定ファイルが含まれます。 |
Script | バッチファイルなどスクリプトを配置する用のフォルダです。 |
Source | プロジェクトのソースファイルが含まれます。 |
Test_5_0.sln | プロジェクトのソリューションファイルです。 |
Test_5_0.uproject | プロジェクトファイルです。 |
BP プロジェクト
ソースファイルがない BP オンリーのプロジェクトの場合、以下の構成だけで済みます。
C++ プロジェクト
C++ プロジェクトの場合も以下の構成で済みます。
但し、ソースファイルを含める必要(共有する必要)がない場合は、Source フォルダは不要です。
※ Binaries 以下の DLLファイルは Development Editor 構成でビルド済みである必要があります。
さらに除外
もっと踏み込むと Content 以下の Collections, Developers フォルダも使っていない場合は不要です。
特に Developers 以下には各ユーザー名のフォルダが自動生成されるので注意が必要です。
※ Developers 以下に依存しているアセットなどがある場合は含める必要があります。
まとめ
含めなければいけないフォルダはケースバイケースだとは思いますが、都度必要なフォルダのみ共有して円滑なやり取りに繋がればと思っています。
また、外部に共有する方法として "File > Zip Project" から出力するという方法もあります。
ただ、こちらの方法ですと BP プロジェクトのみでしか動かない構成(Binaries が含まれない)で出力されてしまうというのとフォルダ構成も決まっているため、個人的には手動でコピペする方が良いのかなと思っています。
UE Version : 5.0.1-19764885